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小樽市内の路線バスは2027/4/1から均一区間270円に|現行240円から30円上げ、乗務員の給与改善が目的

小樽市内の路線バスの運賃(市内均一区間運賃)は、2027年4月1日から240円から270円に、30円上がります。「均一区間」とは、小樽市内で運賃が均一になっている区間のことです。この改定は、小樽市地域公共交通活性化協議会の「協議運賃分科会」が、2026年8月28日に決定し、9月4日の協議会に報告されました。

この記事は、小樽市の「令和8年度第2回小樽市地域公共交通活性化協議会」の会議録と会議資料(いずれも令和8年9月4日)をもとにまとめています。PDFは画像にして、表やグラフを目で確かめました。

中央バス小樽運河ターミナル
中央バス小樽運河ターミナル(撮影 Ozizo。パブリックドメイン)
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いつから・いくらになるか

改定額 市内均一区間運賃 240円→270円(30円の改定)
実施時期 令和9年(2027年)4月1日
対象事業者 北海道中央バス、ジェイ・アール北海道バス、ニセコバスの3社

会議資料には、この改定は市内均一区間運賃についてのもので、大人・子どもの区別は書かれていません。定期券・回数券は、改定後の運賃額を基準に、既存の運賃体系や算定方法に基づいて設定するとされていますが、具体的な額は資料に載っていません。

市内均一区間内で、バス事業者が路線や停留所を新設・変更した場合も、既存路線との均衡を前提に、この改定後の運賃を適用できることになっています。

中央バスの高速バス「高速おたる号」
中央バスの高速バス「高速おたる号」(今回の市内均一区間の運賃とは別のバスです。撮影 221.20。パブリックドメイン)

なぜ運賃を上げるのか

会議録によると、この改定は2026年3月に、バス事業者から市内均一区間運賃改定について協議の申出があったことから始まりました。分科会の整理では、各バス事業者で深刻な乗務員不足が続いており、減便や路線廃止の一因となっているため、将来にわたり路線を維持するには乗務員の確保・定着が必要とされています。乗務員の給与水準は全産業平均を下回っており、給与水準の引上げに必要な原資を確保する方策として、運賃改定の検討が進められました。

会議録の副会長の発言では、「乗務員不足による減便・路線廃止を抑制し、路線を維持するため、乗務員の確保・定着を図ることを目的として」、この改定額と実施時期を決定した、とされています。

30円という額の理由

会議資料には、運賃改定額ごとの乗務員の給与試算(3社平均額)が載っています。

改定額 改定後の平均年収 全産業平均(令和7年 全国)との差額
+10円(250円) 503万円 ▲43万円
+20円(260円) 524万円 ▲22万円
+30円(270円) 545万円 ▲1万円
+40円(280円) 566万円 +20万円
+50円(290円) 587万円 +41万円

30円の改定で、乗務員の平均年収が全国の全産業平均とほぼ同じ水準になることが確認され、この額が選ばれました。増収分は、80%を給与水準の改定に、20%を職場環境の改善などに充てる想定です。実施時期を令和9年4月1日とすることで、利用者への周知期間を約半年確保できることも確認されています。

利用者アンケートの結果

会議資料によると、2026年7月に利用者アンケートが実施されました。会議録の副会長の発言では、乗務員の確保や労働環境の改善について98%がその必要性を認め、運賃改定についても82%が理解を示す結果になったとされています。自由意見では、運賃改定に理解を示す一方、減便の回避や路線の維持を求める意見もあったとされています。

1日のバス利用回数のアンケート(回答数190)では、「2回(往復程度)」が66%でした。この結果をもとに、会議資料は1日2回・往復利用を基準に、改定額ごとの1か月の利用者負担増額分の目安を示しています。

利用頻度 月の利用回数(往復) 30円改定の場合の負担増
週1回(月4日) 8回 240円
週2回(月8日) 16回 480円
週3回(月12日) 24回 720円
週4回(月16日) 32回 960円
週5回(月20日) 40回 1,200円

委員からの意見と事業者の回答

会議資料には、分科会での委員意見と事業者側の回答が記録されています。

  • 「増収分を待遇改善にきちんと活用するべき」→「増収分は乗務員の賃金水準向上や休憩施設等の改善に活用し、乗務員の定着及び新規採用につなげたい」
  • 「定期券・回数券の扱いはどうなるか」→「改定後の運賃額を基準として、既存の運賃体系や算定方法に基づき設定する」
  • 「路線数及び運行便数の維持に努めるべき」→「現在の便数についてはできるだけ維持していきたい」「利用状況なども関係するので、市と情報共有しながら、路線維持に努めていきたい」

分科会は、改定に当たっての付帯意見として、事業者には現状(令和8年夏ダイヤ)を基準とした路線数・運行便数の維持に努めることと、運賃改定による効果を毎年検証し、路線数・運行便数・乗務員数(採用者数・離職者数を含む)・乗務員の賃金などについて分科会へ報告することを求めています。

過去の運賃と利用者数の推移

会議録では、委員から「2014年4月に220円、2020年4月に240円、このように運賃が上がっていって」という発言があり、これまでの均一区間運賃の改定が話題になりました。同じ委員の発言では、バスの利用者数について、2014年度1,021万人、2015年度939万人、2020年の240円改定後の2019年度884万人、2020年度726万人、2021年649万人という数字が挙げられ、減少が続いていると指摘されています。運行便数についても、2013年の段階で1日1,674便、2024年度は1日831便という数字が示されました。

これに対し、事業者側の委員は、当社は昨年度から乗務員の給与水準を引き上げており、それ以降、採用活動は好転しつつあるとしたうえで、小樽市の人口減少とともに利用実態も減っているものの、生活路線という観点から、利便性を極力損なわない限り、路線確保・輸送維持に努めたいと答えています。

別の委員からの質問に対して、事業者側は「小樽市内の路線バスの乗務員は50代、60代がかなりのウエイトを占めております」「これからもまだ乗務員の減少傾向が予想される」と答えています。

市内では銭函桂岡線もコミュニティバスに変わる

同じ9/4の会議録では、北海道中央バスが運行する銭函桂岡線が、令和9年3月31日の運行をもって廃止となり、小樽市のコミュニティバスに変わることも協議されています。運賃は市内均一区間と同じ270円とする予定です。この件の詳しい内容は、別の記事でまとめます。

冬の小樽・堺町通り
冬の小樽・堺町通り(撮影 663highland/CC BY 2.5)

問い合わせ先

小樽市地域公共交通活性化協議会(事務局)
出典:小樽市「小樽市地域公共交通活性化協議会」

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情報源

アイキャッチ: 小樽市内を走る中央バス(撮影 Cassiopeia sweet/パブリックドメイン・文字を加工)

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